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「OTTO ROSE'25」の感想

今回のマコットパルファム新作香水「OTTO ROSE'25」は、12年ものだ。薔薇に包まれる幸福感。香りが重なって、どんどん共鳴していく奥深さ。そして澄みわたる湖のような美しさ。朝露に濡れたようなフレッシュなピンクローズオットー、凛とした静寂さの中にも感じる繊細なスモーキーウッドのぬくもり、そして陶酔するような甘美でやわらかな香りが余韻に続く。一級品の天然香料をブレンドし、長年の歳月をかけた超熟成が織りなすスペシャルな薔薇の香りは、やはりぜひ薔薇好きなかたに届いてほしいと思う。アンティのお客さまは、本当に香りが大好きだったり、薔薇が大好きなお客さまが多い。いつもお客さま方が、香り愛を思いっきり語ってくださるたびに、そのお声や文章から、笑顔のまわりに薔薇が咲いているような映像が見えてきて、嬉しくなってしまう。マコットの香水は心や感情に一瞬で響く感覚を味わう方も多いのではないかと思う。実際にそんなお声をたくさんいただく。今回の香りもぜひ届いてほしい。ちなみに余談だが、マコットがブログに書いていたトムフォードの香水も嗅いでみたところ、私はマコットのフレンチローズブーケのまあるく甘いニュアンスにも通ずるものを感じた。あの丸さはなんなのだろう?まだ私の中で解明できない。

「イングリッシュガーデン'24」の感想

ホリデーシーズンになるとMACOTT PARFUMSでは毎年香水が発売されますが、毎年その発売を楽しみにしてくださるお客様がたくさんいらっしゃいます。 そして先日、新作香水「イングリッシュガーデン」が発売されました! 最初、その名前を聞いたとき、イギリス?ガーデン?どんな香りなのだろう!?とワクワクがとまりませんでした。 香水が好きなお客さま方にもご案内していると、皆さまとても興味津々で、「秘密の花園を思い浮かべます」とか「イギリスが大好きなので、どんな香りかとても興味があるわ!」などと心待ちにしてくださり、ぜひこの香りを嗅いでいただきたい・・・と私はウズウズして仕方がないのでした。 実際に香りをつけてみると、肌の上で華やかな花々の香りが広がって、美しい庭に咲き誇っている花や葉のイメージがたちまちに湧き上がってきます。 そして、花の蜜のごとくに「甘い」のです。砂糖などの甘さではなく、まさに花の甘さです。薔薇の香りだけではなく、いろいろな花の香りが次々に香ってきて、まるで庭園を歩いているとさまざまな花に出会うように、香りも次々に漂ってきます。フレッシュな香りや、やさしくふくよかな香りなど。その花がどんな色でどんな形の花なのか想像するのも楽しそうです。 これから冬に向けて寒くなってきましたが、イングリッシュガーデンの香りをまとって自然の美しさを大切にしているイギリス庭園を思い浮かべながら、心は温かく、マコットの描いた香り旅を存分に楽しんでいただけたらと思います^^ 店頭にテスターがございます。遠方でご来店が難しい場合はムエットにおつけしたものをお送りすることもできます。 お気軽にお問い合わせくださいね♪

Blue Violet'24の感想

新作「WHITE NEROLI'24」の感想

先日行ったJAZZライブ。そこで聴いたサックスの音色は、まさにいぶし銀のごとく、スモーキーな渋さと柔らかな艶めきが溶け合った素晴らしい音色で、終始聴き惚れてしまった。後で聞いたところ、そのサックスは何十年以上も前に製造されたもので、現代ではもう使われていない原材料が使われているそうだ。今同じように作ろうとしても同じ音色は生み出せないだろう、と。私はそんな歴史深いサックスを見事に操る演奏者にも敬服した。日々気候や環境はシビアに変化し、天然資源も少なくなってきている今。天然香料もしかり、そしてその中でも最高品質のものを手に入れることがどれほど困難になってきていることか。今回の新作香水「ホワイトネロリ'24」の発売が決定したときにマコットも言っていた。「もう、こんなネロリはなかなか手にはいらないよ」と。今回のホワイトネロリは、海からのそよ風に似合う香りだとマコットが記していたように、深く香りを吸い込むと、心が落ち着いて清々しい気持ちになってくる。日々の喧騒やストレスから開放されてフワッと身軽になる気がするのは、惜しみなく使われているネロリやサンダルウッドなど特別な調合のおかげだろうか。そして香りのフライト時間。つける人それぞれが持っている肌の水分量や体温、体のにおいによっても香りかたや持続時間は異なるが、今回のホワイトネロリは、よりのびやかに長く香りを楽しめる工夫がなされている。一度感動した香りや音色は、そう簡単には忘れることができない。香りや音の記憶は心に宿り、その人の一部となってふとした瞬間に蘇る。最高の素材を使って調香師によって巧みに描かれたホワイトネロリの香水。この香りを必要とする人たちにぜひ届きますように。

新作「SUMIRE'24」の感想

ニオイスミレあまり日の当たらない湿った場所が好きで、伏し目がちに奥ゆかしく花を咲かせているけれど、近づいたときには瞬時に魅了されてしまうほどの存在感のある芳香を漂わせている。今回のMACOTT PARFUMの新作「SUMIRE'24」は自社ラボラトリーで本物のスミレの花から抽出した貴重な香料を、実際にこの香水に使っていることもスペシャルな点だ。葉脈にも似た血管をなぞるように香水を肌にのせ。すぐに鼻を近づけるのではなく、目を閉じてしばらく待つ。そうすると、香りがだんだんと立ちのぼってくる。まあるく円を描くように甘くクリーミーな香りが漂い、森を流れる清らかな水を想起させる透明感とあたかも本物のスミレがそばで咲いているようなパウダリー感。それらが一つ一つ紡ぎあい、木漏れ日から光が差すように、時折キラリと固有の表情を見せる。スミレのもつ愛らしさ、清潔さ、艶やかさ、安らぎ。まとう人によって香りのイメージは異なるかもしれない。香水ファンの中にはスミレの香りが大好きで、スミレの香水を探し集めていらっしゃる方も多いと聞く。今回のMACOTTの新作「SUMIRE'24」もほとんど宣伝もせずにひっそりと限られた本数で販売しているので、この香りがスミレ好きの方に見つけていただけるといいな・・・と思う。

Happy Valentine’s Day 2024